Tips

豆知識(旧ブログ)

さこだ歯科のスタッフが綴る、口腔内に関する豆知識です。
スタッフブログは移転しました。→新スタッフブログ

こんにちは、今日は歯周病と認知症についてのお話をします。歯周病は生活習慣病をはじめとする全身の疾患に深く関わっています。
認知症の患者さんはそうでない人に比べ、歯周病むし歯、喪失歯が多く、口腔内の清掃状態も悪いことは認識されていましたが。それは認知症をわずらっていることでセルフケアや治療が行えないためと考えられていました。

逆に「口腔内の状態が悪いことが認知症の発症や進行につながっている」ということがわかってきました。
 研究によると、口腔ケアを気をつけている人に比べて認知症発症率が1.76倍。また、歯がほとんどなく義歯も使っていない人は、20歯以上残っている人に比べて認知症発症率が1.85倍となっていました。
 その原因として、
歯周病や咀嚼(そしゃく)機能低下が、肥満や糖尿病を招くため
肥満や糖尿病の人は、認知症のひとつであるアルツハイマー病を引き起こしやすいことがわかっています。

歯周病の炎症は、糖尿病を悪化させます。また、歯に痛みがあったり歯の本数が少なかったりしてよく噛めず、早食いになってしまうと、食べすぎや血糖値の急上昇を招くので、結果としてアルツハイマー病の発症にもつながると考えられます。
また、よく噛むことは、脳の血流をよくし、刺激を与えることがわかっています。

歯の喪失によって咀嚼機能が低下すると、脳への刺激が減り、認知機能が衰えると考えられます。

その上、咀嚼機能が低下すると、生野菜などを食べにくくなり、摂取頻度が低下します。  そのためにビタミンなどの栄養不足に陥り、認知症の発症につながると考えられます。
さらに恐ろしいのが、歯周病の炎症物質や原因菌が血流にのって脳内に達することで、脳内の炎症を引き起こし、アルツハイマー病を悪化させている可能性がわかってきています

たとえ歯がなくなったとしても入れ歯を入れる事で脳に刺激が行き、認知症の発症を遅らせることもできます。
まずはご自分お口の状態を知るためにかかりつけの歯科医院を見つけることが大切です。