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豆知識(旧ブログ)

さこだ歯科のスタッフが綴る、口腔内に関する豆知識です。
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下唇の内側などにぷくっと膨らんだ水泡のようなできものが見られることがあります。

下唇の内側に痛みもなく、直径5ミリほどの半丘状のふくらみで中に水が溜まっているような触るとやわらかいできものが見られることがあります。

これは『粘液のう胞』と呼ばれます。

唇の粘膜の下にはつばを出すための管(小唾液腺)が多く存在し、つばを出す働きをしています。唇を噛んでしまって唾液腺が傷ついてしまったりするとつばがうまく分泌することができなくなり粘膜の下でつばが溜まり水泡のようなできものになってしまうのです。

粘液のう胞は表面や周囲の組織に目立った異常はなく通常は痛みを感じることもありません。何かの拍子にのう胞がやぶれると溜まっていたつばが出てきてしぼみますがまた再び大きくなります。大きくなると青紫色になり血管が透けて見えることもあります。何度もつぶれて再び大きくなることを繰り返すとのう胞は少しずつ硬く表面も白く変化してきます。

粘液のう胞は小唾液腺が存在するところにはどこでも出来ますが(唇、頬の内側の粘膜、上あごの内側(口蓋)、舌の下の粘膜、下の奥歯の後方)ほとんどは下唇に多く見られます。

自然に治ることもありますが、繰り返す場合、状態により外科的な方法で対応する場合があります。