「噛む」とは、上下の歯で挟んで物をつぶしたり、砕いたりする咀嚼運動の一部と言われております。
先日もお話ししたように、噛むことには脳とも関係があります。噛むことで気持ちを落ち着かせる効果があると言われているのです。
よって、歯を多く失って噛めなくなった高齢者は、脳の容積が減少する傾向にあるようです。
では、いったい私たちの噛む力はどのくらいなのでしょうか?
お口の中の歯が全てそろい、歯並びが綺麗な成人の場合、最も強く噛みしめた時の圧力は大臼歯(奥歯)で約50キロ、小臼歯で約15キロ、前歯が約12キロと言われております。これはあくまでも平均値であり、スポーツ選手などは成人の2倍にもなります。
むし歯や歯周病で歯を失い入れ歯になってしまうと、噛む力は50%以下に減り、なんでも思う通りに食べられなくなります。
よく、将来歯がなくなったら入れ歯でいいや。とおっしゃられる方もいらっしゃいます。しかし、そうではありません。
健康な歯が噛む力が100%とすると、
入れ歯だと総入れ歯で22%。部分入れ歯で30%まで噛む力が低下するのです。
また、どこか奥歯が1本でもないだけで噛む力は40%しかないというデータが出ております。
それほどご自分の歯には価値があるのです。将来、噛む事に不自由しないようにも今のうちから定期健診を受けるようにしましょう!!