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豆知識(旧ブログ)

さこだ歯科のスタッフが綴る、口腔内に関する豆知識です。
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みなさんこんにちは(*´∇`*)
今日は歯磨き粉に含まれる薬用成分についてお話しします。

ハミガキに配合される「薬用成分」
ハミガキの「薬用成分」には、何があってどんな作用があるのか知っていますか?
薬用成分とは、その薬理作用から疾患の予防などの効果があると、厚生労働省から認められた成分のことです。ハミガキには、数多くの薬用成分が使用されています。

1. むし歯予防

むし歯は、歯垢の中のむし歯原因菌が出す酸によって歯が溶ける疾患です。従って、その予防のためには、歯質の強化や菌のすみ家となる歯垢の分解、むし歯原因菌の殺菌に効果的な成分が配合されたハミガキを選びましょう。
2. 歯周病予防

歯周病は、歯垢中の歯周病原因菌が出す毒素などで歯周組織に炎症が起きる疾患です。その予防のためのハミガキには、原因となる細菌を殺菌したり、歯茎の炎症を予防するために抗炎症成分、血行促進成分、出血防止成分、収れん成分などが使われています。口の健康状態に合わせて、目的とする薬用成分が配合されたハミガキを選びましょう。
3. 知覚過敏ケア

知覚過敏は、象牙質の表面が露出することで神経が刺激され、しみたり痛みを感じたりする疾患です。その症状を防ぐためには、神経の痛みの伝達をブロックする成分や、刺激の入り口である象牙質の表面にある象牙細管を封鎖する成分が配合されたハミガキを選びましょう。
4. 口臭ケア

口臭は、口の中の細菌が食べかすなどを分解して揮発性の硫黄化合物を出すことなどが一因です。そのため、原因菌を殺菌する成分が配合されたハミガキを選びましょう。
5. 美白ケア

歯の表面についた汚れを落としたり、汚れをつきにくくしたりする成分が配合されたハミガキを選びましょう。

ハミガキの「医薬部外品」と「化粧品」の違いは?
「薬事法」で細かく規制

普段私たちが服用する薬や、肌に直接つける化粧品などは、「薬事法」という法律によって、原料から製造方法、パッケージに表示しなければならない内容まで細かく規制されています。もちろんハミガキも例外ではありません。薬事法の分類では、ハミガキは基本成分だけでつくられている「化粧品」と、これに薬用成分を配合した「医薬部外品」に分けられます。

「化粧品」のハミガキの特徴

「化粧品」のハミガキは、基本的な機能として、「歯を白くする」「口中を浄化する」「むし歯を防ぐ」「口臭を防ぐ」「歯のヤニを取る」「歯垢を除去する」「歯石の沈着を防ぐ」など、種々な働きを持っています。また、販売に際しては都道府県知事への届け出が必要です。

「医薬部外品」のハミガキの特徴

「医薬部外品」のハミガキは、基本成分のほかに、「フッ素」「殺菌剤」「抗炎症剤」など、各種の薬用成分を配合することによって、「むし歯の発生及び進行の予防」「歯肉炎の予防」「歯周炎の予防」など、「化粧品」のハミガキにはない効能を付加したものです。また、名称・成分・効果・安全性など薬事法に基づく審査を受けて厚生労働大臣、もしくは都道府県知事の承認を得ることが義務付けられています。