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豆知識(旧ブログ)

さこだ歯科のスタッフが綴る、口腔内に関する豆知識です。
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歯磨き粉は必要か?
歯磨きのときに使う歯磨き粉は、本来は必要ないと言われています。歯は口の中の唾液を使って磨けるからです。唾液は口の中に何かものが入ると出やすくなるということもあり、歯ブラシを口に入れて丁寧にブラッシングをすれば必要な汚れは落とせるそうです。唾液で歯磨きをした方が磨き残しもしにくいとも言われています。

しかし、歯磨き粉で得られる爽快感はないので、何となくすっきりしないという方も多いようです。歯磨き粉に歯磨き以外の効果を期待して使っている方も多いことから、歯磨き粉を使っての歯磨きが主流です。

大人用歯磨き粉の種類と特徴

歯磨き粉には様々な効果が期待できます。具体的にどのようなものがあるのかを知っておくと歯磨き粉を選ぶときの参考になります。

フッ素が配合されているもの

虫歯が気になる方はフッ素が高濃度で配合されているものがおすすめです。日本では、フッ素濃度1,450ppmの歯磨き粉も販売されておりますが、フッ素濃度が950ppm以上の歯磨き粉は、特に虫歯になりにくいと言われています。

発泡剤が含まれているもの

歯磨き粉の中には発泡剤という成分が入っているものと、そうでないものがあります。発泡剤とは、歯磨き粉を付けて歯磨きをしているときに、口の中に広がる泡の元です。発泡剤が入っていると、歯磨き粉が泡立ちやすくなります。泡立つと口の中に歯磨き粉が充満するので、その泡で汚れを取ることもあります。

しかし、発泡剤が口の中に充満することで、磨いていないところに気がつきにくくなります。そのため磨き残しをしやすいとも言われています。

研磨剤が配合されているもの

歯磨き粉の多くには研磨剤という、磨き粉の役割をする成分が含まれています。研磨剤が入っていると、歯の表面の汚れを落としやすくなります。しかし、歯磨きの力加減が難しく、力を入れて磨くと歯の表面に傷を付けてしまいます。これは研磨剤が歯の表面を削ることできれいにするためです。

歯に傷がつくと、その傷の部分に着色しやすくなります。磨き方によっては、傷の部分から虫歯になることもあるようです。研磨剤入りの歯磨き粉は、やさしく撫でるようにして使う必要があります。

ホワイトニング効果が期待できるもの

歯の悩みでいちばん多いのは、歯の着色などによる黄ばみだそうです。そのためホワイトニング効果のある歯磨き粉は多く販売されており、人気もあります。歯を白くしたい方や、黄ばみを落としたい方は、ホワイトニング効果が含まれているかどうかということはとても気になるところでしょう。

基本的に歯の汚れは、特にホワイトニング効果がなくても落ちると言われていますが、タバコのヤニやこびりついたワインやコーヒーで付いたステインはホワイトニング効果に頼るしかなさそうです。

大人用歯磨き粉の使用期限はいつ?
歯磨き粉の使用期限は特に決められていません。各メーカー「できるだけ早く使い切ってください」という旨の注意書きがある程度です。しかし「できるだけ」の感覚には個人差があり、判断が難しいところです。

日本国内で製造・販売されている化粧品や衛生用品などで消費期限が決められていないものは「未開封で3年」が一応の目安になっています。開封していれば、開封から1年と言われています。しかしこれはあくまでも「目安」です。変色や質感の変化などが見られた場合は、使用を中止した方が良いでしょう。

何歳から歯磨き粉を使ってもいい?

子どもには、いつ頃から大人用の歯磨き粉を使わせて良いのか、というのは迷うところではないでしょうか。結論から言えば特に明確な年齢制限はないようです。大人用歯磨き粉には、子ども用に比べると研磨剤や発泡剤が多く含まれています。そのため、ある程度歯ができあがる小学校中学年くらいから大人用歯磨き粉を使わせている、というご家庭が多いようです。

また、子どもによっては大人用歯磨き粉に含まれるメントールが苦手ということもあるので、急に変えてしまうよりも徐々に慣れていきながら変える方が良いとも言われています。

期待する効果をチェック

歯磨き粉によって、特化している効果があります。虫歯予防や、歯周病予防、口臭予防などをうたった商品が多いです。ご自身のいちばん気になる悩みに合わせて選ぶと良いでしょう。しかし、必ずしも思うような効果が出ると約束されているものではありません。

歯周病ケアには薬用がおすすめ

歯周病が気になる方には、歯周病予防歯磨き粉の中でも研磨剤が入っていないものがおすすめです。研磨剤が入っていると、歯茎を傷つけやすく、歯磨きの仕方によっては歯周病が悪化する要因にもなりうるようです。

また、歯周病予防歯磨き粉は薬用のものがおすすめです。歯周病には酸化ナトリウムという成分が良いと言われています。これは酸化ナトリウムには歯茎の血行を促す作用があるためです。

口臭予ケアには殺菌成分をチェック

口臭が気になる方は、殺菌成分や消臭成分が含まれている歯磨き粉がおすすめです。アロマや緑茶の力で口臭を防ぐものも多く販売されています。また、口臭は歯周病が原因であることも多いので、口臭が強い場合は一度歯医者さんで診てもらった方が良いでしょう。その上で口臭の原因にアプローチする歯磨き粉を選んだ方が効率が良いと言われています。

虫歯ケアには高濃度フッ素配合のもの

虫歯になりやすい方は高濃度フッ素のものを選びましょう。また、虫歯は磨き残しが大敵です。発泡剤が入っていない歯磨き粉の方が、磨き残しが少なくなります。ジェル状の歯磨き粉など、歯の隙間に入りやすいものも良いでしょう。