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豆知識(旧ブログ)

さこだ歯科のスタッフが綴る、口腔内に関する豆知識です。
スタッフブログは移転しました。→新スタッフブログ

ニュースレター Vol.34 今週の特集

こんにちは。少しずつ暖かい日も増えてきて、春もあと少しという所でしょうか。

最近は、庭に輪切りにしたみかんを置いて、メジロやうぐいすがついばみに来るのを見るのが楽しみになっています。そんな姿を見ると、少しずつ春が近づいて来ているのが目に見えるようで嬉しくなりますよ(^^)

今年も 春を無事に迎えられるよう、健康・歯に 関することのお手伝いができれば幸いです。

お口の雑学~産まれてから2歳迄~

Q.小さなうちは、歯磨きは1日何回必要?

まだ歯ブラシに慣れていない小さな子どもは、歯ブラシに慣れることをまず目的とします。

子どもの機嫌のよい時間帯や、保護者の余裕のあるときに歯ブラシを行い、慣れて来たら毎食後習慣となるように徐々に歯磨きの時間を増やしていきましょう。

歯みがきをするときは、楽しい歌を口ずさんだり、優しく話しかけながら磨いて少しずつ習慣となることを目指していきます。

特に、寝ているときは唾液の分泌量が減少するため、むし歯菌が繁殖しやすくなります。少なくとも寝る前は必ず仕上げ磨きは行って下さい(^^)

参考:日本小児歯科学会

さこだ歯科朝礼「歯のクイズ」

問題:ボス猿がトップの座から降ろされました。その理由は何でしょうか?2択です(^O^)
A:歯周病になったから  B:犬歯が折れたから

回答の前に、スタッフの回答をお披露目♪

Aを選んだ皆さん

吉田先生歯周病になると犬歯も含めて全ての歯がもろくなる為。】
河野さん歯周病になって口臭が臭すぎて誰も近づけないから。】

Bを選んだ方

濱田さん:威嚇するときに、犬歯がないと弱そうだから!】
渡辺先生:手に持っているミカンを食べれなくなるから。】

個性的な意見が出た所で…さて、正解は?
下をご確認ください♪

クイズ解説

ボス猿は、猿の集団の中でトップに君臨するので強くないといけません。特にオス猿は、歯が発達していて犬歯は強さの証となっています。

これまでも愛媛県で5年間ボス猿に君臨していた猿が犬歯が折れたせいで、トップの地位を外されたこともあるそうですよ。

正解は・・・Bの犬歯が折れたから、でした(^O^)/

むし歯歯周病からみた全身への予防

Q、歯をあまり磨かなくても、むし歯歯周病になりにくい人がいますが、その要因とは?

歯が丈夫な人の原因はなに?

あまり歯を磨かないのにむし歯歯周病にならない人がいます。またそれとは逆に、一生懸命に歯を磨いていてもむし歯歯周病になってしまう人もいます。

後者のような人にとっては、そんな不公平があっていいのか、と嘆きたくなることかもしれません。

一般に、歯の質が弱い、強い、などといういい方をよくしますが、私たちの体は先祖代々、親から子どもへとその遺伝子(DNA)が伝わっているので、親の歯が弱いと子どもにも歯の弱い因子が伝わることがあります。

歯をあまり磨かなくても丈夫である人は、このような遺伝によるものなのでしょうか。実は原因はそれだけではないのです。そこで、身体の全身的な機能と歯との関連について考えてみましょう。

体の生体防御機能(免疫機能)

物を食べ、歯を磨かなくてもむし歯歯周病にならない人で、まず第一に考えられるのは、体の生体防御機能が強いということです。

このような人の口腔は、歯の磨き方が雑で歯垢(プラーク)が歯茎や歯のまわりに付着しても、感染を起こす力が抑制されています。したがって、炎症を引き起こすまでには至らないのです。

しかし、歯が丈夫だといって過信するのは禁物です。体の免疫機構のバランスが崩れるとき、たとえば、風邪をひいたり、お腹を悪くした等の免疫が低下する際に、全身の恒常性(ホメオスターシス)が崩れてきます。

このときこそ口の中の細菌にとっては絶好のチャンスとなります。むし歯菌といわれるミュータンス菌、歯周病の嫌気性菌といわれるジンジバリス菌など代表的な菌が優勢になります。

免疫機構が崩れたその時に、むし歯菌は歯をどんどん溶かし(脱灰)、神経(歯髄)へと進んでいきます。

また、歯周病原菌も歯と歯茎の隙間から侵入し、歯茎に炎症を起こして、ポケットを形成しながら歯茎や歯根膜線維、さらに歯槽骨を侵していきます。

口の中を清潔にして予防を

このようなことにならないためにも、まず口の中を清潔にしなければなりません。そして口腔内の細菌を悪玉の菌(嫌気性菌)から善玉の菌(好気性球菌)へ変えるように環境をととのえる必要があります。

また全身的には、よく噛むことにより消化器系の負担を少なくし、免疫機能を高め生体防御機構を活性化することができます。体力の増強をはかるためにも、これは大切なことです。

口の中を不潔にしておく事は、むし歯菌や歯周病原菌をはびこらせる原因になります。そしてこれらの菌は全身の臓器へ広がり、悪さをします。
 
口の中を清潔にして、よく噛むことで唾液の機能を高め、全身の免疫機能を高めることがむし歯歯周病の予防と全身の疾病防止につながります。

さこだ歯科でも口腔と全身に関わる健康向上の為に努めています。気になる事は、お気軽にご質問下さい。

参考:お口の健康ア・ラ・カルト/鴨井久一