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豆知識(旧ブログ)

さこだ歯科のスタッフが綴る、口腔内に関する豆知識です。
スタッフブログは移転しました。→新スタッフブログ

ニュースレター Vol.53 今月の特集

こんにちは。日に日に朝晩涼しく、過ごしやすい季節になってきました。

季節の変わり目で体調を崩しやすい時期でもあるのでお気を付けてお過ごし下さいね。また、秋ならではの食材や芸術、スポーツなどなど充実した季節にしたいですね(^O^)

さこだ歯科でも皆様のお口の健康からお身体の健康に繋がるようお力添えできれば幸いです。今月も宜しくお願い致します。

現在かかっている病気の確認をさせて下さい

病気治療中の患者様には、事前に病気の状態をお伺いさせて頂いています。

なぜかというと、かかっている病気を知らずに治療を進めると思わぬ結果を招くことにも繋がりかねないからです。たとえば、以下のようなケースがあります。

かかっている病名 歯科医院の対応・配慮
胃潰瘍・十二指腸潰瘍患者 → 鎮痛剤を選択して処方させて頂きます
肝臓病患者 → 抗菌薬を選択して処方させて頂きます
気管支喘息患者 → レジンモノマー(表面処理材料)、ユージノール(薬剤)の刺激
高血圧症患者 → 局所麻酔薬に含まれるアドレナリンの刺激
糖尿病患者 → 感染のしやすさへの注意
妊婦 → 治療による刺激、身体への負担の配慮
虚血性心疾患の服薬 → 抜歯時の止血の配慮
骨粗しょう症の服薬 → 額骨壊死(骨の露出)への配慮

 

上記のように病気や服用しているお薬を知る事で、より安全な歯科治療が進められます。

病状の確認や、お薬の選択のために、ご来院の際は「お薬手帳」や「他の病院で処方されたお薬の説明書」をご持参下さい。安全な治療を進めるために、ご協力をお願い致します。

参考:歯の治療前に読もう!知って得する・健康になれる/著:伊藤孝訓

歯の病気はなぜ痛いの?

むし歯ができて、そのままにしておくと、その虫歯はいずれ神経にまで広がり、やがては強烈なズキンズキンとした痛みに襲われます。

この痛みは神経が残っている限り続くので「神経を取る(抜髄)」治療をすることになります。

けれども「神経を取った」あとの歯は、枯れ木のように非常にもろくなることをご存知でしょうか。

むし歯をそのままにしておくと・・・

むし歯を放置していると、やがてエナメル質から象牙質へと進行していきます。象牙質へ到達したむし歯は、最終的に歯髄(歯の神経や血管を含んでいる組織)に到達し炎症がひろがり神経を取る事になります。
しかし、神経を取る治療はとても難しい治療です。とくに奥歯は見えずらく、治療がしにくい場所で、患者様にも口をおおきく開けてもらう必要があり負担がかかります。
では、なぜ苦労してまで神経を取らなければならないのでしょうか。

神経を取る必要性

むし歯は初め、歯の表面の溝や歯と歯茎の境目に白いまだら模様としてあらわれます。そのままにしておくと、エナメル質から象牙質へとむし歯が進行します。むし歯が象牙質に届くと冷たいものに敏感になる程度ですが、さらに進行すると飲食後にジーンとした痛みを感じるようになり、やがては痛みが口から顔全体に広がっていくようになります。
これは、象牙質に囲まれている歯の神経がむし歯菌に感染し炎症を起こすためです。歯の神経は軟らかい組織なので象牙質のような硬い組織に囲まれていると炎症の逃げ道がないため拍動性のズキンズキンとした痛みが出てきます。
こうなると、感染した歯の神経を取り除く必要があるのです。

神経を取った歯はもろくなる

神経を取ったあとは、神経が通っていた管に薬剤を詰め感染させないようにします。神経が残っていれば、神経が歯の質を強化してくれる働きがありますが、神経を取ってしまうと歯質の再生がストップされてしまうため、非常にもろく枯木のような状態になってしまいます。
また、歯の神経は人によって広がり方や根管数が異なっていて一つ一つの細かい歯の神経を洗浄していくので、根管治療は大変難しい治療となるのです。

虫歯の治療の詰め物や被せ物

むし歯治療では、むし歯菌に感染した歯質を確実に除去します。象牙質までむし歯が進行している場合には、う蝕検知液を用いてむし歯の部分を除去します。さらに、歯の神経まで感染しているときは、歯髄を摘出します。
その後、すべての歯髄の炎症を取り除いたら土台の「コア」と「クラウン」と呼ばれる被せものを作成しお付けします。コア、クラウンなどの被せものは保険が適用された銀の材料、自費治療で審美面を追及した歯の色に適する白い材料があります。
患者様それぞれのご希望をお伺いして治療を進めていきますので、ご希望や気になる事がございましたらお気軽にご相談くださいね(^^)

参考:お口の健康ア・ラ・カルト/鴨井久一